クローン病




クローン病の診断基準(案)

日消誌,73;1467-1478,1976
(1976年日本消化器病学会クローン病検討委員会によって定められた診断基準案)

若年者で,腹痛、下痢・軟便,発熱、体重減少、貧血、全身倦怠感、痔瘻、血便などの臨床症状を示し、一般検査所見上も本症が疑われる場合は、X線検査、内視鏡検査、組織生検によって診断を決定する。しかしX線検査や内視鏡検査で特徴的所見がない場合もある。その時は臨床経過や、治療効果を参考にする。以下の診断基準案も参考とする。

1)非連続性または区域性病変
2)cobblestone appearanceまたは縦走潰瘍
3)全層性炎症性病変(腫瘤または狭窄)
4)サルコイド様非乾酪性肉芽腫
5)裂溝または瘻孔
6)肛門部病変(難治性潰瘍、非定型的痔瘻または裂肛)

上記1),2),3)を有するものを疑診,さらに、4),5),6)のうちのひとつが加われば確信とする。しかし、4)がある場合には、1),2),3)のうち2つがあれば確信としてよい。
ただし、腸結核、潰瘍性大腸炎,虚血性(大)腸炎,放射線照射性(大)腸炎、腸型ベーチェット、単純性(非特異性)腸潰瘍、”非特異性多発性小腸潰瘍症”,および急性回腸末端炎は除外されているものとする。



IOIBD assessment

[O.M.G.E. multinational inflammatory bowel disese survey, Scand J Gastroenterol 19[Suppl]:1.1984]

  IOIBD assessment
1 腹痛
2 一日6回以上の下痢あるいは粘血便
3 肛門部病変
4 瘻孔症状
5 その他の合併症
6 体部腫瘤
7 体重減少
8 38℃以上の発熱
9 腹部圧痛
10 Hgb 10g/dl以下
緩解の判定は10項目中のscore 0-1点、ESR/CRP陰性化



CDAI Crohn's disease activity index

(National Cooperative Crohn's Disease Study Group,1976)

(1)過去1週間の水様または泥状便の総回数 ×2y1
(2)過去1週間の腹痛(下記スコアで腹痛の状態を毎日評価し7日間を合計する)×5
  0=なし、1=軽度、2=中等度、3=高度  
y2
(3)過去1週間の主観的な一般状態(下記スコアで一般状態を毎日評価し7日間を合計)×7
   0=なし、1=軽度、2=中等度、3=高度
y3
(4)患者が現在持っている下記項目の数×20
 1)関節炎/関節痛
 2)虹彩炎/ブドウ膜炎
 3)結節性紅斑/壊疽性膿皮症/アフタ性口内炎
 4)裂肛、痔瘻または肛門周囲膿瘍
 5)その他の瘻孔
 6)過去1週間の37.8℃以上の発熱
y4
(5)下痢に対してロペミンまたはオピアトの服薬  ×30
 0=なし、1=あり
y5
(6)腹部腫瘤   ×30
  0=なし、2=疑い、5=確実にあり
y6
(7)ヘマトクリット(Ht)×6
  男(47-Ht)  女(42-Ht)
y7
(8)体重:標準体重(比体重)

   100 ×{1-(体重/標準体重)}
y8
CDAIスコアは y1-y8の合計点数で得られる。

150以下:非活動期
150以上:活動期
450以上:非常に重症




update (2002/1)