メタボリック症候群


・Metabolic Syndromeとは、内臓脂肪型肥満(内臓肥満・腹部肥満)に高血糖・高血圧・高脂血症のうち2つ以上を合併した状態。
・それぞれ単独でもリスクを高める要因であるが、メタボリックシンドロームの定義を満たすと相乗的に動脈硬化性疾患の発生頻度が高まる。
・ハイリスク群として予防・治療の対象とされる。
・特に内臓脂肪の蓄積が問題視される。
・以前よりシンドロームX、死の四重奏、インスリン抵抗性症候群などと呼称されてきた。
・WHO、アメリカ合衆国、日本では診断基準が異なる。
・日本の中年男性の半分近くがこの「シンドローム」またはその予備軍に該当し、「疾患」として取り扱うべきかは議論の対象。

"Syndrome X" Reaven GM et al,1988
"Deadly Quartet" Kaplan NM et al,1989
2001年にWHOがMetabolic syndromeの呼称を発表。

日本における診断基準


内臓脂肪型肥満
 臍レベル腹部断面での内臓脂肪面積100cm2以上とする。
 ただし内臓脂肪面積を直接測定することは健康診断や日常臨床の場では容易ではないため、腹囲の測定により代用し、男性85cm以上、女性90cm以上を内臓脂肪型肥満と診断する。

 しかし、できれば腹部CT撮影等により内臓脂肪面積を精密に測定することが好ましい
上記に加え以下の3項目のうち2項目以上
高血糖 空腹時血糖110mg/dL以上
高血圧 収縮時血圧130mmHg以上か拡張期血圧85mmHg以上のいずれか、又はいずれも満たすもの
高脂血症 血清中性脂肪150mg/dL以上か、血清HDLコレステロール値40mg/dL未満のいずれか、又はいずれも満たすもの

 この診断基準は「メタボリックシンドローム診断基準検討委員会」(日本動脈硬化学会、日本肥満学会、日本糖尿病学会など8学会から選出されたメンバーで構成)により検討・設定され、
2005年日本内科学会総会で発表された。
暫定的な診断基準である。

WHOによる基準



米国高脂血症治療ガイドラインによる基準


 米国高脂血症治療ガイドライン(ATPIII:Adult Treatment Panel III, NCEP National Cholesterol Education Program) 制定。

下記5項目のうち3項目該当すればMetabolic Syndromeと診断
  1. ウエスト(腹囲)が男性で102cm以上(日本人では85cm以上)、女性で88cm以上(日本人では90cm以上)
  2. 中性脂肪が150mg/dl以上
  3. HDLコレステロールが男性で40mg/dl未満、女性で50mg/dl未満
  4. 血圧が最大血圧で130mmHg以上または最小血圧で85mmHg以上
  5. 空腹時血糖値が110mg/dl以上

IDF基準(2005年)

 14th Apr,2005, International Diabetes Federationにより発表

腹部肥満腹囲男性94cm以上、女性80cm以上(ただし民族的な差異を認める)

上記に加え以下の4項目のうち2項目以上
高血糖 空腹時血糖100mg/dL以上
高血圧 収縮時血圧130mmHg以上か拡張期血圧85mmHg以上のいずれか、又はいずれも満たすもの
高トリグリセライド血症 血清中性脂肪150mg/dL以上
低HDLコレステロール血症 血清HDLコレステロール値男性40mg/dL未満、女性50mg/dL未満



入力:2006,Sep