that's Japanese delicious Sushi!



その1:回転寿司という食べ物:


 回転寿司というのは非常に不思議だ。

 そもそもが、あの場所は本当にお寿司が好きな人のために存在しているのか、という点から疑問だ。

 空腹でお店にはいる。
 食べたいネタがコンベアーで流れてきます。
 どんどん食べます。

 では、食べ終わり、というのはどういう時点か。

 回転寿司という処では、皿をとって食べるという行為を繰り返すわけで、この行為毎に「食べるのをやめるかどうか」選択を迫られているわけである。お財布の都合もないわけではない。だが、回転寿司は単価が安いのでお財布ギブアップは少ない。

 ということは、「食べ終わり」というのは、「どのネタにも手が伸びなくなった時」だ。つまり、いうなれば「お寿司が嫌いな状態」と考えていいんじゃないでしょうか。

つまり、

回転寿司屋とは、
お寿司が好きな人が入り、お寿司が嫌いになって出てくるところ

と定義できるわけである。

 空腹の状態で、回転寿司屋に入る。
 目の前に皿が流れてくる。
 イカ、タコ、ヒラマサ、アナゴ、卵、ホタテ、甘エビ、どれも食べたい。
 どんどん食べる。寿司はおいしいなぁ。

 四、五皿食べて見渡してみる。食べたい皿はずいぶん減っていて、流れている皿の半分程度だ。

もうちょっと食べてみる。あとすこしで満杯だ。
流れてくる皿のうち、食べたいものは一つか二つしかない。

もう満腹だ。もう、食べたい皿は一つもない。ただ、食べたくないネタが目の前をどんどん通りすぎる。

 回転寿司店では常に芥川龍之介『芋粥』的光景が毎日繰り返されている。


 

その2:不運な事例

持病の『急にお寿司が食べたくなる病』の発作が起こり、回転寿司屋に行った。
(いや、別に、お金が無いわけではないんですがね、独りで普通の寿司屋にこの若さでって、入りにくいじゃないですか。彼女連れなんかだったらいいけどさ。寿司に限らず、独り者の場合、高いご飯屋さんに行くの、大変なんだよね。使わないからお金はあるのに。あ〜やだ。でも野郎と二人で行ってもなぁ。)

 適当に車を走らせて適当に見つけて適当に入る。でも、普通のお寿司やさんとなんかちがう。回転しているところ(普通はベルトコンベアみたいなやつ)が、溝に水がはってあり、その中を鯛とかのお造りを盛る時に使うような感じの船が流れて、その上に寿司が乗っているというなんとまぁ、もぅ馬鹿で悪趣味な趣向である。

 味は…?!
ネタはそんなに悪くないのになぁ。
なんか、寿司、というよか、『魚の切り身とご飯』を食べている感じなんだよねぇ。

 そうだ。ご飯だ。機械握りでなくて、ちゃんと職人さんが握っているのに。

普通、寿司って、下(もしくは上)から見たらご飯、「0」こんな形じゃないですか。

なんかね、その人のつくる寿司は「Q」なの。

 一つ食べるたびにご飯粒の塊が指にべとっとついてしまい、ネタを食べきった後、指をしゃぶらんといかん。これが寿司っぽくない理由か。そら、ネタがいくら良くても握る人が悪けりゃだめだ。

回転寿司なんかってそんなに職人の技量に左右されるもんじゃないと思ってたんだけどなぁ。
今まで僕が食べてきた回転寿司屋さんは最低限の技量は持ち合わせていたということか。

一言。俺の満腹を返して頂戴。