Web日記—「ツー」チャンネル

—Webのこと



 年度が替わって医局の研究室にも新しい人が入ってきた。

 新しい人、とは言ってみたがずっと同じ医局にいる人だし、病棟医を終えた人が研究室に来るだけなので全然新しい感はない。おまけに年上だ。

 しかし机を並べて一緒に居ると、以前よりも自然に話す機会も増えることになる。
 

 「ひょっとして2(ツー)ちゃんねるに書き込みしてるの、先生?」

 いや、そりゃ怪しげなサイトは巡回してますけど。

 明らかに向こうは疑り深い目つき。

 ご存じ巨大掲示板の中に、医学関係板があります。そのまた中に、「岡大医学部スレ」というのがあるんですが、もうそりゃ個人名ばんばん出てるし、やばい内容が盛りだくさん。特に当科に関することは、やたら詳しいのである。学生や他科の人間では知り得ない情報が書き込まれており、明らかに内部の者の仕業。あれは一体誰が書いてるんだ?と前々から研究室の間で話題になっていたのですけど。

 え?

 というかもしかして僕疑われてるの?

 正直な話、学生の頃は2ちゃんねる、よく見ていましたが、今は家でも職場でも殆ど見ることはありません。時間がいくらあっても追いつかないからです。書き込みもしたことがないですねえ。

 僕のこのサイトを見て頂ければよくわかりますが、自分のサイトに書く時ですら、僕は注意深く職場の話題を避けています。ウェブに書いていいこと、いけないことの区別は弁えている人間だと自分では思っています。あんな暴露話、とてもじゃないがを書く人ではないということはたやすく理解して頂けると思う。

 そもそも2ちゃんに書かなければいけないほど欲求不満ではありません。書きたいことがあるのに書けないというフラストレーションは、自分のサイトで十分満たされている。「王様の耳はロバの耳ー」効果は自分のサイトで十分に得ているわけです。自分のサイトに割く時間もないのに、何をいまさらわざわざ掲示板に書き込みせにゃならんの、というのが本音ですが。

 それよりなにより、後に出てきますが、より怪しい先生がいるんです。どれぐらい怪しいかというと、教授室の前にある医局の共用パソコンとかで2ちゃんを閲覧しているくらい。というか、まっくろですやん。本人は「いやカキコ『は』してないよ」というのですが、カキコとか行っている時点でだめぽ。あぼーん(使い方間違ってるが)

 

 ……だから違いますってば。

 ……そう?いや、先生インターネットとか好きそうやし、『〜ですわ』みたいな話し方するし。そんな書き込があったから、『絶対そうや』と思ったんやけどなぁ……

 あ、それはやっぱりまだ疑ってる。

 そこへ、いつも『マターリ』とか『だめぽ』とか日常会話で使っている先生登場。

 「あ、先生。これ僕からの東京みやげでつ」
 (だから「つ」とかやめれって)

 ……貰ったものは……、

 (「キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!」って書いてあるステッカー)

 (……あっちゃ〜〜……)

 疑いはますます深まったご様子。釈然としないままここで追求は終わったわけだが、絶対疑ってるよな。俺でも疑うわ。

というか、僕はただこれだけは言いたかった。

1:絶対さっきの先生が犯人でしょ。
2:ツーチャンネルじゃなくて「に」です。
3:ちゅうか、なんじゃ、それは?それをみやげというのか?




ちなみに、この先生はすべて「ツーちゃんねる」と言っていた理由ですが、消化器内科医だからかもしれない。鉗子孔が二つ付いている内視鏡を「ツーチャンネル」というので、ついついそういう風に読んでしまうのかもしれません。
(Mar2004初稿 改稿 Dec)