田舎度

—田舎で暮らすということ   その3

 だんだん、住み慣れてくると、田舎の中でも様々な段階があることに気づいてくる。

 『田舎か、都会か』という2目盛しかなかった僕の田舎メーターも様々な「田舎度」を測定できるようになった。つまりは「田舎度」に対する精度が上がった、ということだ。

 来た当初は岡山・神戸に比べてこの地域全体を「田舎」だと思っていたのですが、実は僕が住んでいるところは駅から5分くらいにある市の真ん中で、一等地に近い。
 田舎の中でもひらけている方なのです。つまり、「田舎」の「都会」。
 

 私の勤めている病院は少し離れたところ(漁村の近く)に分院というか、診療所をもっている。
 そちらの方面の患者さんへの往診の仕事が月に一度、持ち回りでまわってくる。今日は少し離れたその(海沿いの)診療所への当番の日。無医村に週一回医師が交代で往診に出かけるというわけ。看護婦さんと事務の人と3人で車に乗り込みます。


〜舞台暗転〜
 

 着いたところはまさに「日本の端っこ」。

 山の中に明治くらいに建てられた小さな診療所。
その裏手は日本海。
断崖。
小学校。
分校。
バスは一日6本。

いわば「田舎」の「田舎」。

 山一つ越えるだけでこんな世界だなんて。

 その後往診で港町にも降りたんですが、「店」は自動販売機のみ。ときどき軽トラックの「移動スーパー」の様なものが来るだけ。Deepな世界です。お年寄りの言葉は(訛がきつくて)全然わからず、看護婦さんに通訳してもらう。

もはや、外国です。国境なき医師団の様な気分を味わえます。