自己免疫性肝炎




自己免疫性肝炎診断基準

(厚生省「難治性肝炎」調査研究班 自己免疫性肝炎診断指針 1996)

主要所見
  1. 血中自己抗体(特に抗核抗体・抗平滑筋抗体など)が陽性
  2. 血清γグロブリンまたはIgG値の上昇(2g/dl以上)
  3. 持続性または反復性の血清トランスアミナーゼ値の異常
  4. 肝炎ウイルスマーカーは原則として陰性
  5. 組織学的には肝細胞壊死所見およびpiecemeal necrosisを伴う慢性肝炎あるいは肝硬変であり、しばしば著明な形質細胞浸潤を認める。時に急性肝炎像を呈する。



Simplified Criteria for the Diagnosis of Autoimmune Hepatitis

2008年 International Autoimmune Hepatitis Group:IAIHGから出されている診断基準。
以前のスコアリングシステムを簡略化し2008年に策定。
現在標準的に用いられている。
(Hepatology. 2008 Jul;48(1):169-76.)
項目基準点数
抗核抗体(ANA) or 抗平滑筋抗体(SMA)
抗核抗体(ANA) or 抗平滑筋抗体(SMA)
肝腎マイクロゾーム抗体(LKM)
SLA抗体(SLA)
40倍以上
80倍以上
40倍以上
陽性
1点
2点
2点
2点
IgG >正常上限
>1.1倍
1点
2点
肝生検 適応像
典型像
1点
2点
ウイルス性肝炎が存在しない (+) 2点
6点以上:疑診(probable AIH)
7点以上:確診(definite AIH)と判定される

Autoimmune Hepatitis 改訂scoring system

(International Autoimmune Hepatitis Group, 1999)
項目/特徴Score
性 女性+2
Alp:AST(or ALT)比
 <1.5
 1.5-3.0
 >3.0

+2
0
-2
血清グロブリン /or IgG
>2.0
1.5-2.0
1.0-1.5
<1.0

+3
+2
+1
0
ANA, SMA, or LKM-1
>1:80
 1:80
 1:40
<1:40

+3
+2
+1
0
AMA陽性-4
肝炎ウイルスマーカー
陽性
陰性

-3
+3
服薬歴
陽性
陰性

-4
+1
平均飲酒量
<25g/day
>60g/day

+2
-2
肝組織所見
Interface肝炎
リンパ球形質細胞優位な浸潤
肝細胞ロゼット形成
上記の3病変を欠く
胆管病変
他の病変

+3
+1
+1
-5
-3
-3
他の自己免疫疾患あり+2
付加的検査項目
他の特定の自己抗体陽性
HLA DR3/DR4陽性
治療に対する反応:著効
        :再燃

+2
+1
+2
+3
総合点数
治療前 AIH 確診 >15
治療前 AIH 疑診 10-15
治療後 AIH 確診 >17
治療後 AIH 疑診 12-17


Alp:AST比について:それぞれを正常上限値で除した比で表される。

自己免疫性肝炎のサブグループ


古典的な自己免疫性肝炎
 ・抗核抗体陽性
 ・抗平滑筋抗体(抗アクチン抗体)陽性
 ・肝細胞膜抗体陽性
肝腎マイクロゾーム抗体(anti-LKM1)陽性の自己免疫性肝炎
soluble liver antigenに対する抗体(anti-SLA)陽性の自己免疫性肝炎




(2001/2/21)