虚血性心疾患(その1)




狭心症


AHAによる狭心症の分類

(AHA分類,1975年)

1.安定労作性狭心症 Stable angina of effort

以前からある狭心症がほぼ一定の労作で出現し、不安定狭心症に掲げるような症状のないもの


2.不安定狭心症 Unstable angina

下記症状が3週間以内に始まり、1週間以内にも発作があり、急性心筋梗塞を示す所見のないもの

新規労作性狭心症
New angina of effort
はじめて労作性の狭心痛が生じたもの、または6ヶ月以上なかった場合の再発
変動型
Changing pattern
安定した労作狭心症であったものが頻度・強さ・持続時間が増大し容易に出現しやすくなったり、ニトログリセリンが効きにくくなったもの
新規安静狭心症
New angina at rest
安静時に胸痛発作が出現するようになったもの。15分以上続きニトログリセリンが効きにくいもの



CCSの狭心症重症度分類

(Canadian Cardiovascular Society,Circulation,'76) 

クラスT日常の身体活動、たとえば通常の歩行や階段上昇では狭心発作を起こさない。仕事にしろ、レクリエーションにしろ、活動が激しいか、急か、または長引いた時には狭心発作を生じる。

クラスU日常の身体活動は僅かながら制限される。急ぎ足の歩行または階段上昇、坂道の登り、あるいは食後や寒冷、強風下、精神緊張下または起床後2時間以内の歩行または階段上昇により発作が起こる。または2ブロック(200m)を超える平地歩行あるいは1階分を超える階段上昇によっても狭心発作を生じる。

クラスV日常活動は著しく制限される。普通の速さ、状態での1〜2ブロック(100〜200m)の平地歩行や1階分の階段上昇により狭心発作を起こす。

クラスWいかなる動作も症状なしにはできない。安静時にも狭心症状をみることがある。


    

Acute Coronary Syndrome

[Fuster V, et al: NEJM 326:242-250,1992]

 虚血性心臓病の中で急性心筋梗塞、不安定狭心症や虚血性の突然死はその多くが冠動脈硬化巣の粥腫の破綻による急性血栓形成により発症することが明らかになり、これらを総括して急性冠症候群という。



無症候性心筋虚血の分類

(Cohn, 1989)
[Silent Myocardial Ischemia and Infarction, Revised and Expanded, Mercel Denker, Inc, 1989]

I.心筋梗塞・狭心症の既往歴がなく、まったく無症状の心筋虚血
II.心筋梗塞後、症状を伴わない心筋虚血
III.狭心症症状を示す患者における無症状心筋虚血







(update May, 2002)