虚血性心疾患(その2)





急性心筋梗塞(WHOの診断基準)

(WHO,1979)
[Nomenclature and criteria for diagnosis of ischemic heart disease. Circulation 59: 607,1979]

  1. 激しく持続する胸痛
  2. 心電図所見
    1)典型的:新たに出現した24時間以上持続する異常Q波あるいはQS波
    2)非典型的
    1. 心筋障害の所見
    2. 対称性陰性T波
    3. 1誘導における異常Q波
    4. 伝導障害
  3. 血清検査による心筋壊死の証明



Definite:典型的な心電図所見および血清酵素により心筋壊死が裏付けられるもの
Possible:非典型的な心電図所見及び血清酵素により心筋壊死の所見を欠くもの



心筋梗塞における灌流度の定義:

[N. Engl. J. Med. 312(14):932, 1985]
(TIMI thrombolysis in Myocardial Infarction study group)

Grade 0: 完全閉塞、その部分より先への前向きの血流を認めない
Grade 1: 造影剤は閉塞部を越えるが、明らかな造影遅延を伴い、末梢が造影されない
Grade 2: 造影遅延を伴うが、閉塞部の末梢まで造影される
Grade 3: 末梢まで正常に造影される

(99%狭窄に伴う造影遅延の程度の基準)




Asynergyの分類

[Austen WG et al: Circulation, 51 Suppl 4 ,1975]
normal正常の壁運動、心室壁の内方向への運動量は十分であり、かつ収縮の時相が一致している。
reduced (hypokinesis)心室壁運動の局所的な低下、健常部と比較して一部の心室壁の内方向への収縮期運動量が減少しているが収縮の時相は一致している。
none (akinesis)心室壁運動の局所的な欠如、一部の心室壁が全く内方向への運動を示さないが、心室収縮期に外方向は突出しない。
dyskinetic局所心室壁運動の収縮期奇異性拡張、一部の心室壁が心室収縮期に正常とは逆に外方向へと運動し、拡張末期の心室外縁よりもさらに外方へ突出する。
aneurysmal収縮期に心室壁の膨隆を認め、拡張期に元の心室壁の位置に戻らず変曲点をもって瘤状に突出している部分。
undefined適切な方向での左室造影が省略された、あるいは得られなかったために局所心室壁運動につき評価できない部分。